大きなテーマになってしまいましたが、
言いたいことは比較的シンプルです。
「たったひとりでも見てくれればそれでいいんだ」という気持ち。
「私はこれを伝えたいんだ」という気持ち。
この2つのことを、私たちは映像制作業者として守っていかなくてはなりません。
なんでこんな話に?
良い映像=たくさんの人が観る映像 という見方があります。
テレビの場合には視聴率。
webの場合には再生回数と視聴時間。
多くの人が、
最後まで飽きずに見終わることができる映像=いい映像
という構図。
価値をはかるためには大切な要素ではあります。
もちろんです。
しかしながら、
これってある程度「攻略」することができる。
研究を重ねて、より良い結果を導く「理論」を見つけることができる。
つまり、
望んだ結果への最短距離を競うことになるわけです。
「こうすると見てくれる」「ここでこうしておくと客が離れない」
という様な考え方が生まれてくる。
もちろんこれは大切なことです。
が、
が、です。
それだけを突き詰めていくと、何も残らなくなってしまう。
コンテンツが消費されていってしまう。
いや、消費されるだけのコンテンツしか生まれなくなってしまう。
そして、作り手が擦り切れ、疲弊し続けてしまう。
それはよろしくない、と思うのです。
やはり根幹には作り手の熱意と想い、
「誰かに何かを伝えたくて」という気持ちがないと、
違いが生まれてこない様な気がします。
「たったひとりでもいい。共感してほしい」という想い。
この、インディーズ感とでもいう様な青臭い、人間らしい発話。
これこそが映像制作という事業を継続させていくのだと想います。
今やwebも含めると、すごい数の人が映像を作っています。
だれでもみんながクリエイターです。
しかしながら、これってずっとは続かないんじゃないか、
と感じています。
今は映像メディア、動画メディアに広告が集まるから
沢山の人が作っているだけ。
新たなプラットフォームが誕生した折には、
今やっている人たちの大半は、居なくなるんだろうと思います。
はっきり言ってしまえばYoutubeの話です。
動画サイトよりももっと効率の良い広告媒体が生まれたなら、
そっちへ行く人もいるだろう、と。
そうやってみんなが居なくなったあと、何が残る?
その先のことに備えなくてはなりません。
私たちは映像制作会社なのですから。
映像を制作するということの価値を、落としてはいけない。
プロフェッショナルとして、一線を引いておかないといけない。
そうしないと、映像制作の専門家なんて必要ない、ってなるかもしれない。
あんなの誰でもできるわ。頼むまでもない。・・・と。
そんなことにならない様にするためにはどうするか?
唯一無二の手法を取り続けるしかない。
それって何?
おそらくそれは、熱意 です。
熱がこもったものと、熱が込められる人は、絶滅しません。
何があっても形を変えて生きていける。
なぜなら、熱意という奪い様の無いエネルギーで動いているから。
そんな風に思います。
どうか皆さん熱意をもって。今やっていることを好きになって。
その連続が、まだ知らない明日を作ってくれるはずです。
というお話。
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