演出のやり方②

前回の続きです。

テーマを決めて、メッセージを載せる。

という基本について、思うことを書き連ねています。

演出、というより構成やストーリーテリングの方法かもしれません。


では、どうやってテーマとメッセージを決めるか、
例を示していきます。


<テーマ>

これは何でも構いません。
商業映像で「うちの製品を紹介したい」という場合には
「うちの製品を紹介する」ことがテーマです。

自主制作のYoutube用動画で「街の風景」を
撮りたいのであれば、その「街の風景」がテーマです。

テーマは人から与えられたり、発想したり、
様々な形で生まれます。

「俺はこのことについて、どうしてもみんなに知って欲しいんだ!」

という熱を持ったテーマだと話が早いですが、
数をこなしてくると、そんなに熱も続きません。

ちょっと大げさに話すと、ダ・ヴィンチもミケランジェロも、
有名な作品は人から頼まれて作ったものです。

ですので、柔軟に。
勉強だと思っていろんなテーマのものを作るのが良いかと思います。

ここでは「うちの製品」と「街の風景」をテーマにします。



<テーマを掘り下げる①>

ここからが肝です。腕の見せ所、個性の生かしどころ、
あなたの作品のあなたらしいところ。人がつくる意味。


テーマの前後に情報や感情にまつわる言葉をくっつけていきます。

・うちの製品

・うちの新しい製品

・うちの30年かけてつくった渾身の新しい製品

・NASAも注目する世界でたった一つの、うちの製品

・なぜか今人気で品切れ続出な30年前に発売した、うちの製品


などなど「うちの製品」を修飾していきます。


・街の風景

・私が大好きな街の風景

・あの文豪が愛した街の風景

・鉄道ファン垂涎の街の風景

・日本一美しい街に選ばれた街の風景

・日常の美に思わず見惚れる街の風景


といった感じです。

何であれ、事実に即している必要があります。

ですので、付け足される言葉は自身の心の声を聞いたり、
対象に聞き取りやリサーチをして情報収集をした結果、
浮かび上がってくるものということになります。

どの言葉をピックするかは、あなたのセンスです。


<テーマを掘り下げる②>

テーマの前だけでなく、後ろにもつけます。
これもかなり大切です。

ここでは「うちの新しい製品」と「私が大好きな街の風景」を例にします。

①でつくった言葉に「が」「の」「は」「を」などを使い、
さらに言葉を付け足します。

・うちの新しい製品 の 5つの魅力

・うちの新しい製品 の 開発秘話

・うちの新しい製品 が 教育に役立つ

・うちの新しい製品 は 新興国で人気

・うちの新しい製品 は 価格が安い


など、付け足す言葉によって、内容が変わります。


・私が大好きな街の風景 の ベスト3

・私が大好きな街の風景 は 季節で変わる

・私が大好きな街の風景 を ドローンで撮影

・私が大好きな街の風景 が 消えようとしている


といった感じです。

何を付け足すかもまた、作り手のセンス、好みです。

依頼を受けて制作する商業映像の場合には、

その映像に使命があるはずですので、
聞き取りと打ち合わせを行なった上でテーマを設定する必要があります。


<まとめ>

簡単で乱暴な説明ですが、以上が「テーマ」です。

ここに、ある2つの言葉を使って、物語を作っていきます。

そしてその先にあるのがメッセージです。


続きはまた次回。


















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